夢の続き

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家に帰ると俺の部屋に瑠璃(るり)が待っていた。 「ただいま。俺を待っててくれたの?ありがとー」と瑠璃(るり)を抱き締めると突き飛ばされた。 えっ?なんで?あれ?なんか怒っている。 帰るのが遅くなって、いつものアレをする時間がほとんど無くなったから怒っているのか? 「(あつし)!何してたの?(あつし)から先生のニオイがする!メスのニオイが!」 なにそれ!恐い!恐いんだけど!そんな匂いがするのか?学校でシャワー浴びれなかったからって、そんなに匂いがする? もしかしてカマをかけているのか? 瑠璃(るり)は俺が先生に呼ばれていたのを知っているし、説教だけなのに帰って来るのが遅かったし、先生が男子生徒を見る目がたまにアレだから、浮気をしたのか疑っているのだろう。 「いや、先生から説教されて教材を作るのを手伝わされただけだよ。それで帰るのが遅くなった。ごめんね心配かけて」 優しく瑠璃を抱き締めた。これで完璧だ! そう思ったのだが、再び突き飛ばされた。 あれ?なんで?別に嘘はついてないのでバレるとは思えない。 俺が瑠璃に嘘をつくと見破られるので、バレないように嘘はつかなかったのに何故? 「あのメスブタとしたでしょ!授業で先生が説明したように教材を作っていたでしょ!」 ああ、そっちでバレてたのねー。 それなら放課後に俺が職員室に行く前に止めて教えてくれてもいいんじゃない? 知ってて何で俺を行かせたのかな? 「ねえ、(あつし)!もうすぐ付き合って300日になるよね!?」 「はい、なります」 瑠璃が怖くて敬語になってしまった。 「じゃあ、じゃあさ・・・。プレゼントくれる?」 「はい、もちろん」 「じゃあ、私が欲しいって言ったらくれる?」 「な、何が、何が欲しいのかな?」 凄い嫌な予感がする。 「え、えっと、ねぇ。あ、あか、赤ちゃんが欲しい!(あつし)との赤ちゃんが!」 えーーーーーっ!マジ?マジ?マジか? ムリムリムリムリムリ。ムリだって! だって、まだ18歳だぞ! 3ヶ月前に初潮が来たからって、子供は出来ないだろ?まだ早いよ! 彼女は上目遣いで俺の目を見ながら「だめ?」と訊く表情がメチャクチャ可愛くて、つい「いいよ」と答えてしまった。 まあ、出来たらなんだけど、ムリでしょう。 瑠璃はニカッと笑ったが、その表情は可愛くも悪魔のように見えた。
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