仮2

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スマホを取って画面を見ると、サヤメからの電話だった。 電話に出ると「(あらた)!早く起きないと学校に遅れるよ!」と少し怒っているような口調で話していた。 別に俺は寝坊をしていた訳ではないので「ごめん、すぐに行くから」と言って通話を切る。 名月(なつき)を見ると残念そうにパンツを穿いていた。 俺も残念だと思ったが、これで良かったとも思う。 名月(なつき)はパジャマを持って自分の部屋に戻って行ったので、これから制服に着替えるのだろう。 俺は鞄を持って玄関に行くが、1度顔を洗う為に鞄を玄関に置いて洗面所に向かった。 顔を荒って気持ちを切り替えると再び玄関に戻り、外に出ると俺達を待っている俺達の幼なじみで俺の彼女でもあるサヤメに、「おはよう」の挨拶と「待たせてゴメン」と謝る。 サヤメは「また名月(なつき)ちゃんとイチャイチャしてたでしょー」とバレていたが、あんな事をしていたとは思ってないだろう。 俺は軽く否定するとサヤメは笑っていた。 それから少しして名月(なつき)が玄関から出て来た。 妹もサヤメに挨拶してから遅れた事を謝っていた。 サヤメは遅れた事は特に気にしない様子で笑って許していた。 俺達3人は、いつもと同じく自転車で登校をする。 今日のサヤメのパンツの色は薄い紫色をしていた。 高校に着いて教室に行く時に、サヤメが俺に言う。 「名月(なつき)ちゃんの様子が少しおかしかったけど、何か有った?」 ドキッ!ヤバイ、バレたか? いや、大丈夫だろう。バレないように平常心、平常心。 「あー、何か有ったのね」 うん、速攻でバレた。流石、幼なじみ。 「いや、なにも無いけど?」と、一応しらを切る。 サヤメは俺の目をジッと見ているが、俺は目を合わす事が出来ずに反らしていた。 サヤメは、「ふーん」と納得した感じで、それ以上の追求は無く教室に着いた。 教室に居るやつらに、「おーっす」と適当に挨拶して、いつものように男子グループの1つに混じった。 今日もパンツ当てゲームをしているのかと思ったが、違っていた。 可愛い女の子の写真を見せて、その女の子は処女だったのか経験済みか当てるゲームをしていた。 判定方法は、その女の子と実際にやって確認しているので、その前の状態を当てるのだと言う。 最近、合コンで知り合った他校の女子を3人がお持ち帰りしたとの事。 その時の合コンは、うちのクラスの男子が6人参加したらしい。 あれ?俺は、その合コンに呼ばれないんですけど? まあ、他にも呼ばれてない奴がいるから、仕方ないか。 次回の時には俺も呼んでもらおう。 そのお持ち帰り出来た幸運な3人が女子の写真をそれぞれスマホ画面に出した。 ああ、3人とも可愛い女の子だな。 なるほど。この3人の女の子は、こいつらとやる前は処女なのか当てるゲームか。 スマホ画面に写る女の子の画像を見て、『もう、この3人の女の子は、こいつらとヤって処女じゃないのか』と思い、何故か残念な気持ちになった。
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