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体育の授業が終わり教室に戻ると女子は汗で重くなった体操服を脱いで机の上に置く。
体操服を絞ったら、どのぐらいの量の液体が出るのだろうか?
バッグから取り出したタオルで顔や首筋、そして脇の下と汗で濡れている体を拭いている。
そんな女子達の姿を眺めながら、男子達は乾いている体操服を脱いで学生服に着替えていた。
女子はパンツまで汗でビッショリらしく、予備のパンツと穿き替えようと脱いでいるが、スカートに邪魔されて良く見えない。
良く見えないだけで、全く見えない訳では無かった。
女子の机に置かれている汗まみれの体操服の上にビショビショの布が追加された。
タオルで足を拭く女子達の姿は、ガニ股になっているのでセクシーに感じられない。
まるで、用を足した後みたいだ。
セクシーじゃないと思いながらも女子達の姿をガッツリ見ている。
だってスカートがはだけていて、タオルで拭いている割れ目部分まで見えているのだから見るのは仕方がないのだ。
とある女子を見ると濡れた体操服など持って廊下に出ると、手洗い場で汗を絞り出していた。
その女の子は教室に戻り自分の席に着くと、絞った物にタオルを巻いてバッグの中に入れた。
女の子は俺に向かって「なによう!」と威嚇する。
ずっと俺が見ていたので、気になったのだろうか?
「なあ、柘榴、お前さあ、色気ないな。体操服を絞っているのを見てゴリラかと思ったよ。力一杯絞り過ぎじゃない?」
「うるさいなぁ!力一杯絞って悪い?絞らないとバッグの中が濡れちゃうじゃない!」
どうやら、姉はゴリラと言われて興奮している。
心の中で「ウホウホッ」とアテレコしたら吹き出しそうになった。
「ところでさぁ・・・。パンツは、いつ穿くの?」
姉は、恥ずかしそうに下を向き、こう言った。
「・・・ぱ、パンツ・・・。パンツ持って来るの忘れた・・・」
なるほど。じゃあ穿けないな・・・。
スカートで隠れるから大丈夫だろう。
俺の彼女、瑠璃がジィーっと俺達を見ている。
「なに?」
瑠璃は、いじけた様子で「睦のシスコン」とボソボソ言っていた。
俺はシスコンでは無くてノーマルだ。
別に俺は姉を特別視はしていない。
普通に少し抜けている姉だと思っているだけだ。
それは毎日夕方に俺の部屋でしている瑠璃が一番分かっているはずだが?
今日も勿論、いつも通りにする予定だ!
瑠璃の頭を撫でたら、機嫌を直してくれた。
それを見て『夢の中に出てくる妹みたい』だと思った。
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