リアルな夢

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シャワーでスッキリした俺達3人は、風呂場を出て体を拭くと、元居た俺の部屋に戻った。 シャワーを浴びる前は、この部屋で彼女とイチャイチャしようと思っていたのに、シャワーで済んでいるので3人で一時間程世間話をしてお開きとなった。 帰る彼女を玄関まで見送り、部屋に戻ると姉の柘榴(ざくろ)は不機嫌そうにしていた。 あれ?なんで?あっ、もう少し瑠璃(るり)と話をしたかったのだろうと思った。 「ヘンタイ!」 一言だけ言って俺を見ている。 いやいや、入れて来たのは姉の方だ! そうなったのも俺のせいじゃない・・・、いや、俺のせいか? 俺がシャワーを浴びに行かなければ、そうならなかった。 「ごめん」と素直に謝ると姉は許してくれた。 その代わりに、明日の学校帰りに何か奢る事を約束させられた。 姉は自分のベッドの上でゴロゴロしながら本を読んでいる。 スカートが捲れて黒のレースのパンツが丸見えになっているが、気にする素振りは見せない。 と、言うより大人っぽいパンツを見せたいのだろう。 最近やっと産毛が太くなったが、まだ数本しか生えてないので似合わないと思った。 さっき溺れそうになりながらも数えたら5本しかハッキリした物が無い。 18歳の高校生なら少し薄く方だが平均の範囲内だ。 夢の中の世界なら11歳ってところだろう。 ちなみに俺の彼女の瑠璃(るり)は23本生えていたが、こちも薄いが範囲内。 2人の顔や身長・体格などを夢の中の人と比べると、2人とも小学生と変わらない。 夢の中の世界と比べると、この世界は1年が250日と短いので早く誕生日が来てしまうのが原因かと思うが、夢と比べても仕方がない。 しょせん俺が見る夢の中の設定なのだから。 夕方になり外が暗くなった頃に夕食の準備が出来たらしく、母親に呼ばれて姉と2人で台所に向かった。 テーブルの上には料理が並べられていて、両親が所定の席に座って待っていた。 俺らも自分の椅子に座り、皆で「いただきます」と言って食事を始めた。 両親ともに45歳で2人は、幼なじみ。 俺と瑠璃(るり)の関係に似ていた。 俺も両親と同じく幼なじみである瑠璃(るり)と将来は結婚するのだろうか? 大学を卒業して冒険者として生計を立てられれば結婚出来るのだろうが、まだ先の事は分からない。 とりあえず、入学する事が決まった大学で魔法の勉強を頑張るしかない。 食事を終えて自分の部屋に戻り椅子に座ると机に向かって本を読み始めた。 『誰にでも簡単に使える魔法』 題名を見ると一見魔法関連の本だと思うかも知れないが、この本は違っていた。 実はライトノベルで主人公が女の子とイチャイチャしながら冒険する話が書かれている。 一部の男子に人気な本だ。 所々に入っている挿し絵が「ケシカラン!」と思いながらもジックリと見てしまう絵なのも人気になるのも頷ける。 女の子がモンスターの触手によって壊れる絵が俺は好きだった。
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