小学6年生の負債

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振り抜いたバット。今までとは違う、完璧なスウィングだった。 それを俺自身の体が感じ取っていた。 奇跡の一発。 遠くへ。それもうんと遠くへ。 青い空にボールが吸い込まれていったんだ。 チームメイトは全員、快音にボールの行方を追った。そりゃもう、アホみたいに、みんな一様に口を開けて。 フェンスを越えたその先で微かに聞こえた、ガラスの割れる音。 イソ☆カ◯オ? 違う。俺の名前は……。
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