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瑞希は突然の二人の来訪にかなり驚いていた。
二人の背後には、荷台のついたお洒落な白のマウンテンバイクが一台とまっている。赤や青、緑、三角や星など形も様々なアルファベットのロゴマークのようなステッカーがたくさん貼られているそれはきっとカケル君の物で、二人はそれに乗ってここまで来たのだろう。
「いやさ、瑞希転校したばっかで遊び相手もいねーし、どうせ暇だろ?」
カケル君が図々しく、決めつけたように言う。その上から目線な物言いに瑞希の眉がぴくりと反応する。学校ではなるべく顔に出さないように気を付けているけど、予想外の登場と、家の前で、普段着という状況もあって、あからさまに顔に出てしまった気がする。
その横では瑠美ちゃんが、可笑しそうにくすくす笑っている。
「もう、素直じゃないなぁ」
その笑顔を見て、瑞希の胸がキリキリ痛む。ぱっとすぐに下を向き視線を逸らしたけれど、またすぐに見たいという衝動に駆られる。
瑞希が俯いていると、地面にうっすら映る自分の影を、自分より大きいそれが覆い隠す。顔をあげると、文字通り上から見下ろして、焦れた様子でカケル君が言った。
「早く支度してこいよ。今からキョウゴん家行こーぜ」
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