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恋をしてはいけなかったことに気づいたのは、君をはっきりと愛するようになってから。
それまで惑星の言葉にしか耳を貸さなかった僕が、君の声を聞きたいと願うようになった。大地の温もり、太陽の光を何より愛した僕が、君に触れたいと思うようになった。唐突に僕は、自分がどんなに孤独なのかを知った。人同士の温もりからかけ離れた、冷たい闇の中で一人で立っていることに、僕は気付いてしまったんだ。
そうしたら、それまで百発百中だった僕の予報がことごとく外れるようになった。
君も覚えているだろう。
僕は様々な国の、重要な行事を全て駄目にした。
小さい子たちが楽しみにしていた遠足も、僕のせいで酷いことになってしまった。凄いブーイングだったものな。あんなこと、忘れろったって、忘れられるわけがないね。
僕は全世界から恨まれるようになった。誰も、僕と君の恋を祝福してくれなかっただろう。
君には辛い思いをさせてしまった。本当にごめんね。
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