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流星群を見ながら眠ってしまった君の顔は、とても愛おしい。
僕は君にキスをして、大きなおなかにもキスをして、くしゃくしゃなわら半紙に、なけなしのインクで最後の手紙を書いてゆこうと思った。
これから僕は崖から飛んで、惑星のへそに突入する。決して外してはならない。紅蓮のマグマが沸騰する穴を凝視して、僕は狙い過たず、そこに自分を投入するのだ。
君を起こすのは嫌だから、声には出さず、心の中で僕は君の名を叫んで飛ぼう。
泣かないで欲しい。
笑っていてほしい。
無茶な願いだと思うけれど、どうか。
君と出会うまで、僕はこの惑星のとりこだった。
今は、君のために、惑星に命を差し出そうと思う。
こんな遠くまで、僕と共に生きてくれて、本当にありがとう。
君に会えてよかった。
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