あとがき

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 傍にいる理由がないのに傍にいるのなら、その関係性は確かだと思います。  こんばんは、北村准です。  リハビリがてら短編を書いてみました。  冒頭のまんまです。そこに打算や狙いがあるのなら、誰かと一緒にいることに人間という生き物は理由を求めてしまいがちです。  この人の傍にいればおこぼれを貰えるのではないか? あの人に良く思われたいから傍にいよう。  意識的にも、無意識的にも、人はそういった損得勘定で人と付き合うことがあります。  けれど、理由があれば理由があるほど、その関係性の絆は薄いのではないかと感じます。  同時に、理由がないのに傍にいるのなら、それは本物なのではないかと思います。ただなんとくなく傍にいて、ただなんとなく居心地の良さを覚えてしまう。  それを言語化しろと言われれば困ってしまうけれど、この人とならうまくやっていけるだろうという漠然な関係性。それが僕はたまらなく好きです。  打算や計算のない、なんとなく共にある関係性。  いつかそこに名前をつけられたら。  つけられないからこそ美しいんだ。  そんなややこしい感情の上で成立した短いお話です。
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