第一章 メイド編

7/33
前へ
/193ページ
次へ
「この屋敷ってね別荘なんだよ。アマゾンのジャングルとシルクロードをモチーフにこの屋敷の主人が改築したって聞いているけどね……僕には趣向がちょっと理解できないけど」 「別荘!?」 それは驚いたけど、未来の遺跡風じゃなくてアマゾンのジャングルとシルクロードだとは思わなかった。俺の乏しいイメージが追いつかなかった。  ところで、美人のメイドさんはこの屋敷の事にとても詳しそうだ。新人なのにって思うけど花嫁候補なら園城家の視察を相当してるんだろうな。男の人だけど美人だしブラックのメイド服カッコよく着こなしているし、脚がとても長いしモデル見たいだし頭も良さそう……自分と比べたら月とすっぽん?ウサギと亀?雨あられ? 「瀬那君は何故、園城家を選んだの?」 「え?……あ、俺は……」  Ωと判定になって番を探せと両親に説得されながら玉の輿の金の左団扇(園城家)に行きついたとは邪しま過ぎて言えない。 「夢を壊すようで悪いのだけど、園城家の子息ってね、一人は勝手にΩとデキちゃって総当主に勘当をされているし、一人は性別詐称で永久追放だよ?もう一人は家出……まだ学生だけど園城家から逃げてる。どう?引いちゃうくらいグダグダの三兄弟なんだって」  ちょ、ちょっと待って?説明が早すぎて話が頭に入らなかったけど、最初のΩと出来てるってどういう事でしょうか!?
/193ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1709人が本棚に入れています
本棚に追加