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「それでねそれでね!」
母さんがまるで嫁ぐみたいに大はしゃぎしてる。
その訳は、国一番の玉の輿になれるとお墨付きの御曹司を見つけたからだ。
園城家――という名家は俺でも聞いたことのある有名な名家で、公家だかヨーロッパ大貴族の混血等の血統があって政治家や実業家、各界を多く輩出してる華人だ。
「理玖さん、夏威さん、宮雨さんの三兄弟のどなたかに見初められて嫁ぐのよ、金の左団扇よ!!」
まさかの三択!?
っていうか怖いよ、そんな大名家に嫁ぐなんて――!もう少し年収300に恥じないαの子息は居なかったのだろうか……って、やっぱり本当に結婚しなくちゃいけないんだ……Ωの運命に逆らえないんだ。
命短しΩ、恋せよオメガ――
それから俺はというと、学校の帰りに病院で『ある検査』を強要された。
今、薄ピンク色の長椅子に座って下半身モロ出しで待機中だ……。
園城家からのお達しで『処女穴』を調べよと云うのだ。
羞恥心しかないこれは凌辱に近い行為だと思うんだ。
なんで処女膜じゃなくてアナ……そっか男だもんなぁ。
息を吸ってくださーい、すー、吐いてくださーい、ふーと看護師さんにいろいろと指示をされて、変な金属器具をケツに挿入されると飛び上がるほど吃驚した。
もう、やだ……。
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