田舎のおっさん異世界へ 〜やがて神となる〜

おっさんの鈍りは絶対直らない

　オラは畑さチャイ菜どナース、トメイドどご(を)植えでるのも、植えでる野菜さ特ぃ拘りはね(こだわりはない)。
　最初こさ来た(ここに来た)時に「何植える」って聞がれだがら、響ぎのいがった(良かった)この三つ選んだだげだぉん(だけだもん)。
　食えば旨(うめ)がら何(なぃ)も問題ねすな。

　すて(そして)この世界での農作業っちゅのが(というのが)、まだ古臭せんた(古臭い)やり方してんだこれが。
　空いでる土地どご(を)耕す(たがやし)て畑にせっ(にしろ)て言うがら、まんずいらね(まず要らない)クワもらった。
　すたっけ(そしたら)このクワ見でオラもビックリした。
　クワの先さ付いでるな鉄(てづ)でねくて石(いす)。
　先の尖った石付いでらなひゃ(付いてたんだ)。
　わがるが？
　石(いす)だど石！
　もぉオラビッッックリすたおんだ(したものだ)。
　大昔の道具使って農作業すてらなだおん。
　何も発展のしてね田舎みんたぉんだな。

　せば待でよ……
　オラこごでは都会がら来たみんたもんだひゃ(みたいなものだ)。
　この村の人達ぁ標準語使うのも、皆んな田舎者って事だな。
　オラ都会育ぢで、この村の人達は田舎者。
　生まれで初めで自分が都会っ子なんだなって思ったよ。