道で拾ったお兄さんが人外者だった事の顛末について【差分】

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 うなだれそうになった秀一の首を、慶の大声が跳ね上げた。 「あ! もしかして、これ捨てちゃいけなかった? 集めて、ガンダム作ろうとか思ってた!?」 「思いませんよ!」  秀一は、笑った。  こんな風に笑うのも、久しぶりだ。  慶は、秀一の心にどんどん風を送ってくれるかのようだった。  だから、打ち明ける気にもなった。 「実は僕、鬱病で。それで何をやるのもおっくうで」 「そう……」 「会社も、休職してて」 「苦労してるんだね」 「でも、もうすぐ復職しなきゃならなくって。不安で」
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