着丼

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着丼

 『ボリューミー』と同じくらい嫌いな言葉に『着丼』がある。 グルメを気取るSNSの投稿や口コミサイトなどでよく見かける単語だけれど、こんな言葉そもそも存在しない。  文章の前後を読んでみると、どうもこれは料理(主に丼に盛られてくるもの)が自分の席に運ばれてきた状態を言いたい様だ。  おかしいだろっ! と言いたい…。  着〇というのは着陸、着地、着艦、着水、着席…と、『〇に』接触することを言う。  着信という言葉もあるけれど、あれは電報や電話など伝達が通る事を言うので通信状態に到達したと考えればさほどおかしくはない気がする。  この理屈で行けば『着丼』とは丼に飛び込んだような意味だ…。 また着弾という言葉があるが これは弾に当たったという意味。 どんぶりをぶつけられた事態? かと言って『丼着』にしてしまうと、 到着、密着、沈着、接着、愛着、付着… くっつく事に成ってしまう…。  どの道無理な言葉なのだ…。 『15分もすると着丼!』なんて無茶な言い方しないで『15分もすると料理が到着』で良くなかろうか…。  以前言った『進化』と言い『ボリューミー』と言い『着丼』と言い…。 何故間違った言葉を使いたがるのか…。 反論を持つ人も多いかもしれないけれど、『着丼』という言葉が嫌い。 シースーとかチャンネーとかそれに通じる下品さを感じてしまう。
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