●期間限定のパートナー●

8/19
前へ
/290ページ
次へ
「僕が勝手にしただけです。すみません、こっちこそお誘いすればよかったですね。気が利かなくて申し訳ないです」 「い、いえ、手伝います……!」 「もう終わりましたから大丈夫ですよ。それに、彩香さんまでしゃがんでは膝が汚れます。こういう仕事は僕に任せてくださいね」 柔らかい口調で須藤さんは私にそう言うと、肩に置いてた手を滑らせて私の右手を握る。 そしてそのまま力を入れて立ち上がらせてくれた。 「汚れる仕事をあなたはしなくていいのですよ」 「そういう訳にはいきません。これも、営業の仕事です」 「いえ、営業は会社の顔です。彩香さんは綺麗なんだから、もっと磨いたらいいとずっと思ってました。僕が保証します。あなたは絶対にこれからもっと綺麗になる」 「なっ……えっ……」
/290ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8354人が本棚に入れています
本棚に追加