0人が本棚に入れています
本棚に追加
18AUG
その日はカラっと夏晴れなのに
私の肌はあまりハリがなかった。
声色でわかる。
女の勘とはすごいもので、昼下がり、
愛してはいるが会いたくないなと思っていた矢先その電話が鳴った。
無言の時間
来るな、と思った話題は案の定早々に訪れた。
3度目の正直とはよく言ったもので、「別れたいと思う」と彼は固い音で言った。
最初に思ったのは、「うん分かった」
だったけれど、色がないと思い悩んでるうちに彼から重ねて言葉が出た。
「決意は固い」
たくさん恋して学んだことは、別れ話は会ったほうがいい
くらいで。
決意は固いという彼を家に呼んだ。
バイクで来るであろう彼を待っている間、最後にキスをしたのはいつだろうとふと考えて
それは8月11日のセックスの最中、後ろから突く彼に体を捻りねだったものだったと、ぼんやり思った。
30分ほどでお盆休みの最中、結婚が相次ぐ友達を見ながら自問自答を繰り返したであろうバツ1の36歳の彼が到着した。
月並みな別れ話の終わりに「もっと我儘を言えばよかった」と私は最後までいい女でありたいという強がりを言って
それを受けて、普段は泣いたりしない彼が「もっといろんなところに連れて行ってあげればよかったと」言っていた。
学ばない男だなぁ
ざまぁみろと思った。
最初のコメントを投稿しよう!