不器用なアナタに恋の手解き -完璧カレシ育成中-

lesson2 彼女が泣いたら

「ふっ、分かってないな。こういうのはね、あんたらが毎朝ニュースチェックするのと同じ。我々の社交術の基礎なんだよ。
…それはそれとして。
ね？ちょっと見ただけじゃあ、分からないっしょ？」
「うん、俺、興味ないし」

「まあそれもどうかと思いますが…
つまり何が言いたいかというと、だ。
社内恋愛は、それくらいさり気無くやらなくちゃダメって事。
『手を繋ぐ』なんてもってのホカ。
次回からは、適度な距離間を保ったまま、相手の速度を気にしつつ歩くことですね」

「……難しいな」

「フッ、なんのこれしき」

土居馨、修行1日目。

まだまだヒヨコ。