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私の昼飯がスティックパン2個から超グレードアップし、1日の栄養源に変わって、1週間が経った頃。
このところ、にわかに周囲が騒がしい。
そりゃあそうだろう。
社内きってのハレモノ(土井さん)とキズモノ(私)が、ある日突然、毎日のように一緒に食事をしている。
そんな面白い話が、口さかない連中の話題にのぼらないほうがおかしい。
その噂は、すでに社内の若い連中の間で知れ渡っていたのだ。
しかし。
私は迂闊だった。
ヒヨコのお世話に一生懸命で、つい周りへの配慮を怠っていたのが敗因だった。
互いに全くそんなつもりはなかった事も災いした。
その日、我々はいつものように食堂に向かっていた。
他人に厳しいだけあってこの男、飲み込みはすごく早いのだ。
たった一週で完璧な速度調節と、距離感を身に付けた彼は、もう最初のようなヘマはやらかさない。
給料日前の今日、懐の寂しい外食組が押し寄せたせいか、食堂は特に混んでいた。
先を行く彼が何気なく取ったその席に、私は座るのを躊躇った。
その近くに、かつての職場、営業課の一団が陣取っていたからだ。
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