lesson3 キスのタイミング

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煙草が吸いたいのだろうか、さっきからしきりに胸ポケットを探っている。 ダメだぞ、ここは禁煙だからな。 心の中で諭していると、こちらの視線に気がついたのか。 ふと、彼と目があった。 「あ?…んだよ」 ギロリとこちらを睨み付ける。 だからぁ~、 そこでなぜメンチを切るかな? 「…あのさぁ、そこは普通、キュートな彼女(=私)に見つめられて、喜ぶべきところで…」 説教を始めかけた時、 「お待たせしました~!」 バイト君の元気の良い声とともにビールと付きだしが運ばれて来たので、私の話はそこで終わった。 「乾杯っ」 数10分後。 アルコールが入れば、私はたちまち上機嫌、お酒に弱いから直ぐに酔っぱらう。 一方の彼の飲みっぷり。 1課と2課合同のの飲み会で、だいぶ強い方だと記憶していたが、本当に強い。 調子に乗った私がかなり早いピッチで注いでも、顔色もテンションも全く変わらない。 お酒がある、料理は美味しい、ちょっと無愛想だが、話し相手も目の前にいる。 普段の、淋しい暮らしには無いゼイタクな時間…シアワセだ。 そうこうしているうちに、 ビールはやがて日本酒に変わっていき…  
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