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第四話
きれいな色の乳首に触れる。
目の痛みでなのか、あまり反応はない。
少しつまらないが、また抵抗されるよりいいだろう。夢に見た兄の体だ。邪魔はされたくない。
太ももにくったりと乗っている兄のそれを掴み上げる。風呂上がりでしっとりとしたそれはまるで夕飯後に出る果物のようだ。
半分被った皮を下にずり下げて、その先端にしゃぶりついた。
「おぐぅ……っ!」
こんな状況なのに、兄のそれは俺の口の中でどんどん硬く反り立つ。
『こんな形なんだ』
それを口から放してじっと観察すると、自然と笑顔になる。
俺はカバンからローションを取り出した。それを指先に垂らして兄の尻の穴に指を添える。
くちぃ、だか、にちぃ、だか。そんな音だろうか。兄の尻の穴に指が入り込む。
入口は濃い色なのに、穴の奥は鮭フレークのようなピンク色をしているのが印象的だった。
兄の呻き声がタオルに吸収される。
これから何をされるのか、気が付いただろうか。
何度も何度も指を出し入れして、俺を受け入れてもらえるよう準備をする。
なのに指を増やした途端、足をバタバタと動かしはじめた。これは兄なりの抵抗なんだろうか。
見えていないのに。そんな健気さも、とてもかわいい。
暴れる兄の足を抱えて、そのまま肩に担ぐ。
本当はもう少し慣らしてからにしようと思っていたのに。
かわいそうだけど、これは抵抗する兄が悪い。
兄の中から指を引き抜いて、俺の大きくなったそれにもローションを垂らす。
ピタリと先端を入口にあてがったところで、兄の口にねじ込んでいたタオルを引きずりだした。
「お前誰だよ、頭おかしいんじゃ、ねえの? ひ、ギ、ィィッ!」
咳き込みながら怒鳴る兄はかわいい。我慢できず一息に、兄の中へ自分のそれをねじ込む。
疑似的なものでなく、今俺は本当に兄とセックスをしている。
あたたかな兄のナカで、キュウキュウと締め付けられる感覚は最高に気持ちいい。
ただ喘ぐことしかできない兄の唇にそっとキスをする。
柔らかな兄の唇。もう、俺は死んでもいい。
「ああ……俺の童貞、貰ってくれてありがとう。かずき兄ちゃん」
「お、ま……まさか、和斗、か? なんで……」
戸惑い気味の声が聞こえた。
久しぶりに兄の口から俺の名前を聞いた。
「さみしかったんだ……。前は何度もセックスできたのに。かずき兄ちゃんが勝手に家を出るから」
「なに、言ってんだよ……意味わかんね、っ! ひっ、あ……ああっ!」
「ああ、かずき兄ちゃん、好き。大好き……」
夢中になって腰を振ると、そのたびに、兄が喘ぐ。
「初めてだから、エッチ下手でごめんね。どうかな? 気持ちいい?」
「やめろ! く、そっ! うう……っ、ひんっ!」
「あ、ここ? ここがいい? ここ気持ちいい?」
「そこ、やだ……や、だ! あっ!」
「んっ、にぃちゃ……っ」
兄の入口がぎゅうぅと締まった瞬間、びゅくびゅくと数回に分けて兄のナカに果てた。
本当は、ちゃんと外に出さないといけないのに、中出しをしてしまった。初めての兄とのセックスで、こんなに幸せなことがあっていいのだろうか。
ずるりと引き抜くと、兄のナカに吐き出した精液がお尻の穴から伝い落ちる。
「すごい。かずき兄ちゃん……エッチだね」
「あ、ああ……」
気持ちよくて震えているのか、兄は動かない。
「俺の、ぜんぜん小さくならないや。ね、もう一回するね」
前にネットで見た、騎乗位がしたい。
ぽかっと開いた兄のナカにローションを注ぐように入れ、べちゃべちゃになった兄の中にまた突き入れる。
ありがたいことに、ベッドの横が壁だ。
兄のナカに入れたまま、兄の体を抱き起こすと、兄の背中を壁にもたれさせる。
そのままゆっくり体勢を騎乗位に変えた。
「ねえ、かずき兄ちゃん、自分で動いてよ」
兄は首を振って逃げるように腰を引いた。それをさせないようにしっかりと兄の腰を掴み阻止する。
「そろそろ目、痛くなくなったよね? 動いてくれないと、またあの痛いのするよ?」
兄の腰がゆるゆると上下に動き始める。
気持ちいい。俺も腹のところで大きくなったままの兄のそれに手を伸ばす。
「和斗、やめろ……っ! いやだ、やめろ!」
「かずき兄ちゃん、出して? ほら、ほら」
「和斗、たのむ、も……いやだ、あ、やめ……あ、ああっ」
俺を包んでいる兄が思いきり締め付けて弛緩した瞬間、俺のお腹の上にパタパタと熱いものが落ちてきた。
兄の精液だ。ああ、もったいない。
指ですくって口へ運ぶ。はじめて口にする、兄の出したての精液。
夢にまで見た、兄の味。めまいがする。
「ねぇ、かずき兄ちゃん。俺、かずき兄ちゃんのこと大好きだから、死んであげるよ?」
「なに、言ってんだ」
そう言った兄の瞳にははっきりと俺が映っていた。
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