もしや醍醐味ですか?

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『私らと一緒よりも、そっちが良いって訳?あぶれ者同士ってわけね』 すっかり忘れていた存在の、彼女たちの心の声。 今のは不味かった。 うっかり高慢な笑みを見せてしまうところだった。 この後はドキドキ展開が待っているのだ。 余裕ぶっているけれど、大丈夫? 残りはA(2名)とB(2名)とC(2名)の三つ巴。 確実に一組は離れ離れになる運命。 中でもCは端から絆の固い二人チーム。 「私たちは絶対に離れないから」 それを示すように手を固く結んでいる。 「「私たちだって嫌よ」」 そうならないチャンスは十分に与えた。 なのに最後まで値踏みしていた彼女たちの負けだったのだ。 私はただ遠い目をして、揉めに揉める彼女たちの攻防を眺めていた。 fin.
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