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 家に帰ると僕は自室に入った。明日は片桐さんとデートだが、隕石ももうあと二日間しかなく明日になると一日しか残された時間はない。世界の終わりに向けて着々と進んでいる。  僕は隕石のことは置いておいて、明日のデートのことを考えることにした。デートするのはいいが、どこに行くのか。デートコースというやつだ。僕は生まれて初めて自分がデートすることになるのだ。  どうしよう?どこに行こう?  映画を見に行く。けど二時間も大切な時間を画面を見つめるだけというのもどうなんだろうと僕は思った。見つめるなら片桐さんを二時間見つめていたい。  どこに行けばいいのか僕は分からなくなった。  僕は部屋を出て居間にいる有紗に相談することにした。 「有紗。デートのことで相談したい」 「いいよ。予定はどうなってるの?」 「映画を観にいこうかなとか思ったんだけど…」 「映画ねえ。あんまりオススメしないな。映画は初めてのデートに行くところじゃないと思う」 「有紗のオススメは?」 「ボートとか」 「ボート?」 「公園にあるボートとか乗って二人でのんびりしながら話したりでもいいんじゃない」 「それ、いいかも」  僕は公園で片桐さんと二人でボートに乗って楽しそうに会話している姿を想像した。悪くない。僕は有紗に感謝の言葉を述べて自室にかえった。  
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