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思っていた、衝撃の様なものは無かった。
息もできる。
ぼんやりと目の前が光っている気がする。
次の瞬間ぼんやりと光っていた筈の光がはじけて、俺と彦三郎は吹き飛ばされる。
まばゆい光は、彦三郎が外に出ようとしたときに見えた稲光の様なものを思い出させる。
「彦っ……!!」
思わず叫んで意味不明に吹き飛ばされた彦三郎に手を伸ばす。
視界の先にあった筈の彦三郎がぶれる。ゆがむように滲むように一瞬視界が崩れたかと思った。
けれどそれは違った。
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