2

1/1

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

2

樹里side  僕たちは結構ギリギリだったようで、入学式が行われる体育館に入ると、用意されている席はほぼ全て埋まっていた。座席表を確認しながら、 「僕たち結構危なかったね~。露美くんは何組だった?」 そう話しかけながら露美くんの方を振り向くと、露美くんは何故か顔を赤らめて、 「お、俺は3組だった。樹里は、どうなんだよ」 と問われる。 「僕は、2組だったよ。残念、クラス別れちゃったね」 せっかくロミオに会えたのに……とがっかりしていると、 「クラスが別れても、お互いのクラスに行けば良いだろ。昼休みとか、一緒に飯食えば良いじゃねぇか。」 そう言われて、下がっていたテンションが一気に急上昇した。それでも、少し不安で 「お昼、一緒に食べてくれるの!?」 そう首をかしげて聞けば、露美は頬をほんのりと赤く染めて、 「当たり前だろ、俺が嘘つくわけ無いじゃねぇか」 とふわりと微笑み、不意打ちを食らった僕は、顔に急速に熱が集まったのが分かった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加