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私はテニス部の部室のドアを勢い良く開けた。
突然開いたドアに驚いて小さな悲鳴が上がり、女子部員は全員、脱ぎかけたシャツで胸元を隠した。その中に玲子ちゃんの姿が。
目を丸くして私を見る玲子ちゃんに私はツカツカと歩み寄った。
「何々? 綾ちゃんどうした?」
彼女はシャツで胸を押さえたまま一歩後ろに下がった。
私は無言で玲子ちゃんのシャツを取り上げて放り投げると彼女の左腕を高々と押し上げた。そして開いたほうの手をブラの中に突っ込むとおっぱいを遠慮なしに探り始めたのだ。脇の下も念入りに指先で確認した。右も同じように脇の下までまんべんなく医者さながらに検査をした。
ん? 右のおっぱいと脇の際を触った時だ。ほんの小さな小豆のようなコリっとした感触が……。
「玲子ちゃん、すぐ病院に行って」
玲子ちゃんは唖然として、私の馬鹿みたいに真剣な顔をポカンと見てる。正に「鳩が豆鉄砲を食らう」という言葉が綺麗に当てはまる表情だった。
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