魔法使いが60歳って。

6/21
前へ
/21ページ
次へ
 早ニ年。  私は中身は熟女で見かけは可愛い17歳。これはあくまでも同級生の咲ちゃんの為だ。私は魔法を使って彼女と同じ北高に入った。 「咲ちゃん、大学受験はどうなの? 希望は決まった?」  私はハンバーガーをパクつきながら咲ちゃんに聞いた。 「うーん。西北大かな」  咲ちゃんは美味しそうにアップルパイを頬張っている。 「やっぱり、将来は航空会社?」 「うん、そこは変わらない」  変わらないか。取り敢えず聞いてみよう。 「それって、太洋航空?」 「そう。絶対、太洋航空に入りたい。で、英語科がある西北大を目指そうって訳」  太洋航空は絶対ダメ! 私は声を出して言いたかったけど言える分けないし、どうしたらいいの?    *    時は経って、咲ちゃんは西北大に見事に合格し、話は又又ずっとずっと飛んで、何と咲ちゃんは太洋航空に内定したのだった。  私は焦った。こんなに早々と太洋航空入りが決まってしまうとは。このままでは咲ちゃんが不幸になってしまう。どうにかして阻止しなきゃ。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加