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「……僕が?まさか」
お兄さんはそう言うと席を立ち近づいてくる。
「隣、いいよね?」
「……どうぞ?」
何でもない顔をして持ってたグラスに口を付けた。
ふん、シングルだからってそう簡単に靡かないんだからね。
そりゃー、ちょっと顔はいいけど。
顎筋のラインとか喉仏のでっぱりとか細身なのに筋肉質そうな腕とか、き、嫌いなわけじゃないけど。
……むしろ好きなタイプだけど。
だからって今日の今、こんなナンパに絆されるような女じゃないんだからっ!!
——————
「だぁかぁらぁ!!!聞いてる?ねぇ、ちょっと!!おにーーーさーーーん??」
「はいはい。ほら、鞄持って」
「かーばーんー?」
「ほら、背中に乗って」
「背中!オトコの背中!あはは……
うっ……きぼちばどぅい……」
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