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「ウラァ!」
マイクがスライムに剣を突き立てる。スライムはなすすべなく消滅していく。
「スライムだらけのダンジョンかぁ?これなら楽勝だな!」
「ええ。今のところ危険は見られないわね」
アイシャも手に持つ杖でスライムを殴っていく。スライムは動きも遅く、数が多くても大抵はやられてしまう魔物。
2人は陽気に奥へと進んでいく。
「ウキャー!」
「ゴブゴブ!」
2匹のゴブリンが現れる。
冒険者にとってゴブリンもさほどの脅威ではない。マイクは「雑魚は引っ込んでろ!」とゴブリンに向かっていくが、マイクの攻撃を何なく交わしたゴブリンは手に持つ剣でマイクの喉元に剣を刺した。
「アギャ…ガガガ…」
「マイク!!!」
何が起こったか理解出来なかったらアイシャは、慌ててマイクに回復魔法を使おうとするが、もう一匹のゴブリンがこちらに向かって来ていた。
その表情はまさに『オス』の表情だった。口から涎を垂らし鼻息が聞こえていた。
「い、いやぁ…」
アイシャは思わず手に持つ杖を落としてしまう。マイクはすでに息絶えていた。死んでるにも関わらず、一匹のゴブリンはマイクに向かい何度も何度も剣を身体に刺していた。
もう一匹のゴブリンに腕を掴まれる。アイシャは何とか振り解こうとするが、野生のゴブリン以上の力で腕を引っ張られる。
そして、腕がもがれた。
痛みで気を失いそうになるアイシャに、ゴブリンは剣で両足をアイシャに突き刺した。
…そこで、アイシャの意識は途切れた。
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