ダンジョンコア

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「ここはどこだ…?」 ハッと我にかえり、後ろを振り向く。先程の追手は居なかった。その事に安堵しため息が漏れる。 それより…何故急に『ダンジョンコア』は光を放ったのだろうか? アレは元々闇商人に売るつもりだった。コアの売値は1000万ペルにもなり、一生遊んで暮らせる程の額だ。 その事に深く残念がったが、兎にも角にも生きている事に今は感謝しなければ。 辺りを見渡しているとダンジョンコアが光り続けながら宙に浮いていた。 何もないはずなのに、浮いている? 「ったく、どうなってるんだか…」 そう言いながら『ダンジョンコア』に触れると頭の中に声が響いた。 『ダンジョンコアを持つ者よ。これよりダンジョンを経営する事を許可する。その為の知識と力を其方に授けよう』 またもダンジョンコアから光が放たれ、その光はゆっくりと俺の身体全体を纏った。 そして、あるはずもない知識が頭に流れ込んでくる。身体からは言葉にできないが、力が溢れているのを実感した。それと同時に、激しい激痛が身体全体に走り、俺は意識を失った。 ーーー ダンジョンとは迷宮の変呼で人々からそう言われている。ダンジョンには魔物や宝箱があり、人は宝箱を手に入れる為にダンジョンへと潜る。ダンジョンには様々な罠や癖のある魔物が存在する。 ーーー
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