新たなるダンジョン

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ーーーーーーー 子供にそう言うと何を言われたのか理解出来ないのか未だに震えていた。 「…い、今なんと…?」 ようやく言葉を放つ事が出来たのか、子供は恐る恐る俺に聞いて来た。 「だから、殺さない替わりに俺の部下になって俺はの為にこれから生きて行かないか?」 造りは雑だ。出て来る魔物も大した事がない。多分だが『融合』の事を知らないのだろう。道中強い魔物も居なかったしな。 それに、これからダンジョンを統括していくんだ。俺1人だと苦労するしな…。 そう言う意味も込めて子供に告げるが、考えているのだろうか?ブツブツと何かを言いながら黙り込んでしまった。 「早くしろ。俺はあまり気が長い方じゃない」 「わ、分かりました!貴方の部下でも何でもなります!!だから殺さないで!!」 涙を浮かべながら泣く子供に罪悪感が出てしまう。ダンジョンマスターとは言え、見た目も中身も子供。仕方ないと言えば仕方ないな。 「よし、それじゃ決定だな。あ、そうそう。今日からこのダンジョンは俺のダンジョンに合成するから」 そう言うと意味を理解出来なかったのか子供は首を傾げていた。 俺の調べによれば、ダンジョンは複数合体出来る事が判明していた。 その為にはお互いのダンジョンコアの所有権が必要になる。そして大量のダンジョンポイントを使う事になる。 だが今の俺のダンジョンは嬉しい事にダンジョンポイントが有り余っている。 合体してどうなるのかも見てみたいし…。 子供にそう伝えるとダンジョンコアの所有権を俺に移した。一応このダンジョンの詳細でも確認してみるか。
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