ダンジョンの限界

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会議。 長いテーブルを中心に囲む様に俺、メナス、ペルセポネ、リューク、エリス、ベータ、エンペラーキングが集まって椅子に腰掛けていた。 各々これまでの成果を改めて報告し合う様になっていた。 …正直言って、これから何か起こらないとダンジョンの発展は厳しい。それぞれの情報を再度共有しないと来るべき闘いに向けてなす術がない。 そうして各々話してはいくが目ぼしい情報はなかった。…が、思い出したかの様にベータを声を大にして席を立つ。 「そういえば…嘘か本当か分からないんですけど以前僕のダンジョンに来てた冒険者達が話しているのを思い出しました」 「内容はなんだぁ?」 リュークは落ち着かない様子で足を上下に動かす。それをエリスが軽く注意したところでメナスがベータに話を促す。 「あ…はい。実はこの世界のどこかに″禁忌”と触れられた未知のダンジョンがあるみたいで…そこの最深部のお宝には何でも凄いお宝が眠っているそうで…」 「あ、それならわたしも聞いた事があるわ」 ペルセポネも思い出した様に声を出す。 「禁忌…か…。一筋縄ではいかないダンジョンなのか?」 「いえ詳しくは…ただ僕もその話は気になっていたので命乞いする冒険者を問い質して場所は聞き出しておきました」 「そうか。ナイスだベータ。俺達の次にやる事は決まったな」 そう言ってベータの頭を撫でる。ベータは嬉しそうな顔をして俯いた。 よし、と俺が席を立つと言わずも皆席を立つ。 そして新たなダンジョンを目指す為の意気込みをして解散となった。 ー闘いの時は近い。そのダンジョンのお宝がこの先の命運を分けると言っても過言ではない。
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