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「お母さーん! ユカー! お父さんたち帰って来たよー!」
そう叫ぶカノのところに、私は急いでかけつけた。
そこにはお父さんとタツの姿があった。
「お父さん! タツ! お帰り!」
笑顔で言うカノのとなりで、私は首をかしげた。
「コウは?」
私がそうきくと、
「今、漁に行ってるよ。今年は豊漁らしくて、人手が足りないんだ」
と、お父さんは笑顔で答えた。
そこに、お母さんがニオの手をひいてきた。
「おかえり、ニタ。タツ」
お母さんはそう言って、ほほえむ。
「今日は何かとれた?」
カノがきくと、お父さんは少し大きな声で言った。
「今日はちょっと大きなイノシシがとれたぞー!」
「やったー!」
なんてはしゃぐカノとお父さん、ふたりの声が村にひびく。
いつもの日常だった。
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