優しさの味

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 次の日、コウはカノが悲しまないようにと、狩りに出かける前にお守りをわたした。 「これを僕だと思って大事にしてね」  カノはその言葉にうん! と、力強くうなずいた。  昼ご飯の時間になって、私が声をかけに行ったとき、カノはそのお守りを大事そうに握って眠っていた。 「カノー。おーい。おきろー」  いくらゆさぶってっも、カノは全然起きない。  あきらめてお母さんのもとへ行き、カノは寝ていて起きなかったと伝えた、 「そのまま寝かしといてあげよう。昨日さんざん泣いたんだから」  お母さんはそう言ってほほえんだ。  その日のご飯は味がしているようでしなくて、なんだか変だった。  次の日、ニオに 「なんでカノ、目、赤かったの?」  など色々きかれてあたふたしたのは、また別のこと。
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