墓守りの依頼

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 昼過ぎに墓地の入り口にやって来た一行は、まず墓守であるラマクから詳しい話を聞くことにした。  ラマクは入り口に建てられた簡素な小屋で生活しており、セオたちが依頼を受けると聞いて大変喜んだ。 「では、詳しい話を聞かせてもらえますか?」 「も、もちろんです!」  ラマクは今まで自分が体験した出来事を、一つ一つ思い出しながら話し始めた。  ラーマジールの亡霊が出るようになったのは、今月に入ってすぐのことだったという。  いつものように墓地の見回りをしていた時、一番奥にあるラーマジールの墓の方から声が聞こえた。  不審に思って近付いてみると、墓の中から黒いマントを羽織った魔女が出てきたのだ。  腰を抜かすほど驚いたラマクは慌てて小屋に戻ったのだが、翌朝、再び墓に訪れると少しだけ墓石がずれていたという。 「そういう事が何日も続いて、恐ろしくなって酒場に依頼を出したんです。でも、その日に限って現れなくて……。その後も3回ほど依頼をしたんですが、何も起きなかったんです。その内に『嘘つき』呼ばわりされて、ワシはいったいどうしたらいいかと……」  ラマクはそう言って項垂れた。  しかし、セオはそんなラマクに笑みを浮かべながら、そっと肩に手を置いた。 「大丈夫ですよ。私達に任せてください」 「あ、ありがとうございます!」  ラマクは涙を浮かべながら何度も頭を下げた。
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