宇宙ステーション(完)

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宇宙ステーション(完)

人類が比較的宇宙に行きやすくなった時代。 畠中は宇宙ステーションを修学旅行で見学しに行った。 「わ~、やっぱり地球は青いですね。」 担任の先生は、 「そうだろ。そうだろ。海が地球の面積の7割だからな。」 「日本が小さいですね。」 「まあな。」 「やっぱり地球は綺麗だなぁ。」 畠中は地球の美しさに惚れ惚れした。 「やっぱり無重力状態ってなんとも言えないですね。中々慣れない。」 「そうだな。高度400km、1時間半で地球を一周する速度で回っているから、重力を打ち消す丁度良い遠心力で無重力になるんだ。」 「へぇ、そうなんですか。」 「つまり、v*v/(r+R)=GM/(r+R)*(r+R)となり、またv=(r+R)*2π/Tより、T=2π(r+R)√{(r+R)/GM}だから、これに値を代入すると、T=5526.641s。そして、これを時間に直すと、T=1.535hとなる。故に、v=(r+R)*2π/Tに代入すると、速度v=7680.83m/sより、時速に直すと、v=27650.99km/hとなる。」 「あっ、それは大丈夫ですから。」 「そうか・・・。」 「音より速いんですか?」 「もちろん、音の速度はv=340m/sだから、22.59倍。M=22.59といった所か。」 先生は言ったが、 「へぇ。」 畠中の感想は薄かった。 「地球を眺めていると、やっぱり地球が一番ですね。」 「そうか。」 「住むなら、やっぱり地球に住むのが一番ですね。」 「お前はそう思うか。」 「はい。浮いて生活はしにくいですから。」 「まぁ、確かに。」 「それに。」 「?」 「もうホームシックになりました。」
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