祭(まつり)のあと

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祭(まつり)のあと

 カミオクリ(まつり)()わったあと、(ふたた)びユタキ先生(せんせい)()機会(きかい)があり、(のこ)りの疑問(ぎもん)をぶつけてみた。  まずは、なんで出雲(いずも)()かっているはずの“カミサマ”たちをカミオクリ(まつり)加美星村(かみほしむら)まで(もど)してしまうのか、という疑問(ぎもん)。  それに(たい)しては、いろんな(せつ)をあげてくれた。  そもそも神様(かみさま)たちが神無月(かんなづき)出雲(いずも)へと()かうという伝承(でんしょう)は、(あと)づけのものであるという(せつ)。  また、“カミサマ”そのものがいわゆる一般的(いっぱんてき)八百万(やおよろず)(かみ)とは(ちが)った存在(そんざい)であるとする(せつ)。  そして、もともとは出雲(いずも)まで人間(にんげん)が“カミサマ”たちを道案内(みちあんない)して、それから加美星村(かみほしむら)まで見送(みおく)っていたのだが、(なが)年月(ねんげつ)のうちに出雲(いずも)までの案内(あんない)をする行為(こうい)省略(しょうりゃく)されてしまったという(せつ)。  コウヘイくん(ぼくの名前(なまえ))、きみはどう(おも)うかい、とユタキ先生(せんせい)()かれたので、とりあえずぼくは最後(さいご)(せつ)がそれっぽいんじゃないかと()っておいた。
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