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いかにもな間接照明が照らす中、時折、雨と風の轟音が空気を震わせる。
もうそんなに暑い季節でもないのに、どうしてこんなに汗をかかないといけないんだろう──絶えず送られる律動に翻弄されながら、そんなことをぼんやりと思った。
「ねえ、明日も仕事なんだから……もう勘弁して」
「未央が俺のものになるって言ったらな」
わたしの身体に跨り、汗で濡れた髪をかき上げるその仕草には色気がまとわりついているようで、不覚にも心臓がきゅっと苦しくなる。
「言うわけ、ない……でしょ……」
「そっか。じゃあ言うまで抱き潰すよ」
おまえ、どうせ有休余ってんだろ?明日動けなかったらそれ使えよ。川田はそう言って笑うと、わたしの両脚をぐっと持ち上げて、自身を奥までゆっくりと打ちつけてくる。
「あ、あ……っ、やだ、そこ、だめぇっ……」
なんとか逃れようとするわたしに、川田は甘い声で「ダメ、じゃないだろ?」と囁く。
この感覚が、気持ちいいのか何なのか分からない。何度も何度も感じさせられて、神経が麻痺しているみたいだ。
涙目で川田の腕を掴んで首を横に振ると、「煽ってんの?そんな顔して」と乱暴に唇を塞がれた。
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