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長い時間をかけて山を二十超えると、食に飢えた国にたどり着きました。
見るからにやせ細った土地は、ここがまさしく死の大地であることを物語っていました。むき出しの岩に乾燥した土地は、いかなる生命もこの地に宿さないといった印象をソフィアに与えました。
それでも、ソフィアはすぐに行動し始めました。
ここでもまず国民と話すことから始めました。教会に行き、神に祈りを捧げている彼らに声を掛け、この国の現状を聞きました。そして前回と同様、この国を再生するための協力を仰ぎました。
しかし彼らもまた、すぐには納得してくれませんでした。それでもソフィアは根気よく語り続けました。肥料を用いて、残された大地を生き返らせること。厳しい風土に耐えうる作物に焦点を当てて育てること。様々な提案をし、同時に行動していきました。初めはソフィアのことなど見向きもしなかった彼らでしたが、行動し続けることで彼らは徐々にソフィアを受け入れてくれるようになっていきました。
長い年月をかけ、ソフィアはこの国で飢える人を減らしました。
土地は少しずつ回復し、作物や家畜を継続的に育てられるようになりました。人々は個々で生きるための方法を獲得し、神に祈らずとも安定した生活を送れるようになりました。
ソフィアは彼らに感謝されました。毎夜、誰かの家に誘われご馳走をいただきました。打ち解けた彼らは優しく、ソフィアの心を温かく包み込みました。
でも、ソフィアにはまだやらなければいけないことがあるのです。
あらかたの友人の家を泊まり終えた頃、ソフィアは一人、そっと国を出ました。彼らと過ごす日々はソフィアの心を豊かにしましたが、ソフィアは行かなければなりません。ソフィアは進み続けました。
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