cup 3

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「カエちゃん、どうしたの? そんなにタピオカ睨んで」 「タピオカって、ずるくないですか?」 「は? ずるいって何?」とハルトさんは笑った。 「タピオカってつるんとして、ふにゃんとして、甘〜いミルクティーの中で、ゆらゆらふわふわしてるだけで、みんなに好かれてるんですよ。ずるいです」 自分で言うのもなんだが、ただの八つ当たりだ。 「カエちゃんはみんなに好かれたいの?」 「んー、そんなことないですけど、もーっ、ハルトさん知ってるでしょ!」 「……」 「えぇ??」 タカシとのことをみんな知ってるくせに、と肩をポンと叩こうとして伸ばした腕を掴まれた。 くるりと壁際に追いやられて、目の前はミルクティー色、びっくりしてハルトさんの顔を上げると、首を傾け覗き込む。 「じゃぁ、俺だけでもいいでしょ?」 「ちょ……えっ……、何言ってるんですか?」 「だから、俺だけがカエちゃんを好きで、甘やかしてもいいでしょ?」
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