永遠の別れ

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永遠の別れ

 久々に史雄に逢った。  彼は、変わらない笑顔で私を迎えてくれた。  どうしようもない話しをスタバで長く話した。  昔に戻れた気がした。  気がつけばそとは夕焼けに染まっていた。  「帰らなきゃ」  「そうだね」  現実は非情なもの。  時を止めることは出来ない。  外に出て  肩を並べて歩くのも  こうしてお喋りをするのも  もう、出来ないと気づいた時  私は立ち止まり  史雄と向き合った。  「お願い、抱きしめて」  無理な事だとはわかっていた。  でも、史雄の温もりを覚えていたかった。  そしたら彼  思いっきり抱きしめてくれた。長く長く...  そして史雄は私に  「ごめんな」と言った。  私が悪いのに。  「私こそゴメンね。わがまま言って、今日はありがとう」  これが最後の会話だった。  笑って史雄は私に背を向けて帰る場所に向かった。  そんな背中を私は何時までも見ていた。  無くしてからしか判らないものが今、私は気がついた。  さよなら...史雄。
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