一章・時の改変

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退院して家に戻ると勇樹に連絡したがでなかった。 仕事中でいそがしいんだろうと思い、また夕方かけ直す事にする。 柚子はまだ病院で入院している。4歳にして大手術をしたのだからしばらくは退院できないだろう 夕方勇樹に電話する しかし勇樹はでない 肺が片方無いせいか体を動かすだけで息苦しく感じる。優衣は寝る事にした。 -次の日- 優衣は目を覚ますとスマホに目をやる。 勇樹からの着信はない しばらく学校を休む事になっているので時間はあった。 優衣は勇樹に電話する。 しかし相変わらず勇樹はでない 勇樹に会いたい…声が聞きたい そんな日が2ヶ月続いた時だった 母 「優衣ー?」 母が優衣の部屋に入ってくる 優衣 「お母さん…」 母 「具合はどう?」 優衣 「うん…まだ慣れないけど大丈夫だよ」 母 「そう…ごめんね?あなたに辛い思いさせて」 母は辛そうな顔で言う 優衣 「死んだ訳じゃないんだから大丈夫だよ。柚子も元気になったんだからね」 柚子は退院して保育園に通っている 優衣は手術から勇樹と会えていないばかりか電話も繋がらない 学校にも行く気にならずずっと家で寝込んでいた 母 「あ、そういえば麻生先生なんだけどね」 母が勇樹の事を話はじめる 優衣 「先生がどうかしたの?」 母 「先生手術の後病院やめちゃったんだって」 母のコトバに優衣は絶句する 優衣 「…え?」 母 「それで今行方不明になってるらしくて…本当いい先生だったのにどうしたんだろうね?」 優衣 「嘘…?勇樹が行方不明?」 母 「勇樹って、あなた先生を名前で…」 優衣は混乱した ずっと一生だっていってくれたよね? ずっと守ってくれるっていったよね? 結婚して幸せにするっていったよね? 優衣は発狂した。 声にならない声を発し、汗だくになりながらも頭を抱えて発狂した その後、妹の柚子の体を検査した所、肺に異常はなく、移植された後もなかった。 優衣は廃人とも言える状態になり体は痩せ細り生きているのが不思議な体になった。 優衣のアタマの中には勇樹に裏切られた事がいつまでも残っていた なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで 毎日死にたいと思っていた もう誰も信じられなくなっていた あれから優衣の両親は警察に訴え、探偵も雇った。 勇樹は莫大な借金をかかえていた 優衣と付き合って信用させて優衣の肺を売買していたのだ。 女子高生の若々しい内蔵は需要が高く、裏の世界で高額で取引されているとの事だった。 それを知った優衣はもう生きる気力を失くしていた… ある日の事 優衣のお見舞いに来た人がいた 祐二 「や。」 柚子の保育園の先生の雨宮祐二だった。 優衣 「せ、んせい?なんで?」 祐二 「いやご両親から聞いてさ?それで柚子ちゃんのお迎えの時話したり仲良くしてくれたから気になっちゃってね」 優衣 「…関係ない人が来ないでよ…何?あんたもロリコン?私くらいの女が好き?」 祐二 「え?なにいってんのさ?そんなわけないじゃ…」 優衣 「うるさい!!どうせお前も私の体しか興味ないんだろ?!もう嫌…嫌なんだよ!!」 祐二 「落ち着いてよ」 優衣 「うるさい!!私はもう誰も信じない!!はぁはぁ…私は…もう普通に生きられないんだから…なんで…私が…」 優衣は大量の汗を書きながら息を切らしている。肺が一つしかないから当然だ。 優衣 「いいよ…もう好きにしてよ。もうどうなってもいい…どうなっても…」 祐二 「どうなっても、か…」 優衣 「やりたければやっていいよ?どうせ私は抵抗できないし、しないから」 祐二 「…なんかごめんね…帰るよ」 優衣 「…」
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