プレイ トゥ ザ ゴッド

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プレイ トゥ ザ ゴッド

 サンタ様、今年はきちんと来てください。  毎年サンタは来ていたのに、去年は来なかった。そのかわり、先生たちが手作りのケーキとヌイグルミをくれた。でも全然嬉しくないし、全然欲しい物じゃなかった。 他のみんなは、去年よりもっと前からもらっていないようだった。でも、みんな嬉しそうだ。どうして偽物のサンタからもらった物を、大切にしているのだろう?  小さい子達は、本物のサンタからプレゼントをもらったと信じているけれど、僕は知っている。それは、先生たちがクリスマスの夜、僕たちが寝静まった頃にこっそりと部屋にやって来て置いていった物だ。そんなのは、偽物のクリスマスプレゼントだ。  もっとひどい事に、僕より年上の子達は口を揃えて言う。 「サンタなんていないんだ」  違う。みんな、本物のサンタからプレゼントをもらった事がないからだ。証拠を見せろと言われても、サンタは僕の知らない間にプレゼントを置いていく。だって、サンタは目を開けたら消えてしまうから、目をつぶっていなくちゃいけないんだもの。  去年来なかったのは、きっと僕が『良い子』にしていなかったからだ。今年は一生懸命『良い子』にしていた。勉強も体育も頑張ったし、素直に人の言うこともきいた。  だから、サンタ様、今年はきちんと来てください。  僕が本当に欲しいものは―――。
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