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「佐藤さん、一番へどうぞ」
カルテを見ながら患者を誘導すると、ピンクの小さなエプロンを首へかける。
「調子どうですか?」
歯の調子を聞きつつ、皐は椅子に座る。
「歯の掃除していきますね」
右手で歯の歯石を取りつつ、左手ではたまっていく唾液を機械で吸っていく。
「口ゆすいで下さい」
歯の掃除を終えると、医師の元へ報告へ行く。すると医師が患者の元にやってきて歯を見る。
これが皐の日常だ。他にも歯形を取ったり、やることは多々ある。予約制とはいえ突発の患者もたまに来るため診察は混み合うことが多かった。
「お疲れ様です」
二時間の休憩を挟み午後の診察が終わると、皐達は医師に挨拶をして休憩室へ戻る。
「今日は混んだねー。」
「予約外多かったもんね」
そんな会話をしながら着替える中、一番早く着替え終わるのが皐だ。
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