第三章

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「随分歩いたよね。」 「ですね。先輩、創作意欲は沸きましたか?」 「うーん。今のところまだ書きたい話は出来上がってないかな。」 「そうですか。」 「うん。」 そんな会話をしながら引き続きモニカとサミュエルは歩いていると、目の前の遠いところに、一人の女性が立っているのが見えた。それも、よく見たら牧場の敷地内で立っている。 「ねぇ、サミュエル。」 「何でしょうか? 先輩。」 モニカはサミュエルに声をかければ遠くにいる目の前の女性を指さす。 「あそこに人がいるよ。もしかしたら牧場の人かも。」 モニカの言葉に、サミュエルが瞳を丸くした。 「本当ですか? じゃあ、急ぎましょう!」 二人は駆け出した。もしその女性が牧場の者だったらすぐさま自分たちが怪しいものではないことを理解してもらうために話す必要があるからだ。 もし、彼女が牧場の者ではなかったら、それはそのときでまた牧場の者を探せばいい。
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