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『どう…したの?』
龍兄と颯ちゃんは目を合わせた後、
「あのな、大和の事だけど…」
龍兄はゆっくりと話し始めた。
「あいつな…」
『うん…』
「…」
『何?…どうしたの?』
「大和……2年前に死んだ…」
予想もしなかった言葉に、勝手に涙が溢れる。
『え?嘘……』
頭は追いつかないのに、涙だけはどんどん溢れる。
『なんで?…』
「事故だった。バイクで…トラックと…。信号赤で飛び出したらしい…」
「何考えてたんだろうな。よそ見でもしてたのか…わかんねーけど」
『…だ…嘘だ…』
受け入れたくなかった。
『嘘…嫌だよ…嫌だ……』
泣き崩れる私の背中を龍兄はそっと撫でてくれた。
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