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ある日また3人で集まっていたときです。
亜季が深刻な表情で切り出しました。
「和明のな、弟さんが病気やねんて。」
「うん、ほんで?」
「統合失調症?て知ってる?」
「なにそれ?」
わたしは知らない病気でした。
「なかなかやばめな病気やな。」
絵里は看護師なので知っていました。
「え、どうやばいん?」
そこで亜季と絵里から統合失調症のことを教えてもらいました。
衝撃だったわたしは帰りの電車の中でも調べました。
統合失調症とは、簡単に言えば幻聴、幻覚により日常生活が困難になる病気です。
亜季は「別に彼が病気なわけじゃないから大丈夫やんな?こどもできたら遺伝とかするんかな?」と心配そうでした。
わたしは「うん、別に弟さんと結婚するわけじゃないんやし、そんなことで結婚したいっていう気持ち揺らいでたら和明さんかわいそうやん。勇気出して亜季に話したんやろうし、亜季が受け入れられるんやったら大丈夫ちゃう?」と言いました。
しかし看護師の絵里は
「今は親が面倒みてるからええけど親死んだら誰が弟さんの面倒みるん?亜季たちじゃないの?統合失調症て大変な病気やで。身内でも世話するのしんどいで。簡単な話じゃないと思うわ。」と言いました。
わたしは知識がないばかりに軽率なことを言ってしまったと反省しました。
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