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「怪盗ミュージシャンってなんでサングラスしていると思う?」男の子の一人が言う。
「やっぱり、顔は隠したいんでしょ。犯罪者だから。」チィーちゃんの言葉に他の女の子達が反論する。
「チィーちゃん、彼はおしゃれでサングラスを掛けているのよ。」そうよ、そうよ、と女の子達は熱くなる。
「ところで皆さんは怪盗ミュージシャンの髪はカツラだと言う事は知っていますか?」ボクは彼のもう一つの特徴を述べた。
「えー、あのキレイな金髪、カツラなのー!」女の子達が驚き、
「マジでー。どこにあんなカツラ売ってんだよ!」男の子達も驚く。
「そして、彼はいつも青いスーツに白いシャツ、赤いネクタイを着けています。」ボクは付け加え思う。
この動きにくい格好で盗みをするなんて大した運動能力だな。
「そうそう、スーツなんて動きにくいのに怪盗ミュージシャンは音楽家の鏡だな。」ネオンくんが大げさに彼を評価した。
鏡という言葉が気に触ったのかチィーちゃんが怒る。
「ネーオーンー、同じ音楽家として恥ずかしくないの?泥棒の肩持っちゃって、サイテー。」
「なんだよ、チィー。ファザコンか?」ネオンくんはチィーちゃんをからかい更に逆鱗に触れた。
二人が喧嘩になりそうなので他の生徒達は怪盗ミュージシャンを誉めるのは止めた。
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