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朝だ。
「ふあぁ~ッあ!」
大きく伸びをし、目を開けた。
「恭、朝だぞ。起きろ」
恭介はいつものように、恭を起こしにかかったが、その声にぎょっとした。
自分の声が、耳に響く。
これは、肉声だ。
恐る恐る、手を動かしてみる。
自在に動く、身体。
「これは一体」
恭介は、急いで心の中を探ってみた。
恭の気配が、ある。
「恭、起きろ! 恭!」
心の中の恭からは、何の反応も返ってこない。
どうやら、心底疲れて眠り続けているらしい。
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