牧家

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リビングに降りると、珈琲と焼けたパンの匂い 私の座る目の前には、新聞で顔が隠れた兄が座っている 「零ー、私イチジクがいいんだけど」 「文句言うな。マーマレードか苺だ」 「ちぇーけっちーの。この前お歳暮でもらった奴あるくせに」 「なんでお前がその事を知ってんだよ」 朝から口喧嘩をしているのは旭の双子の兄、牧零(まきれい) 同じく外見チャラ男 2人は二卵性だけどかなり似た二卵性だと思う 今日から私が通う高校の2年生だ 「朝から喧嘩はするなって何度言えば分かる」 「嵐、私はタダイチジクをねぇ」 「あーあー黙って食えブス!」 「同じ顔でしょ!?ブス言った方がブスなんですー!」 はぁ、うるさい。
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