牧家

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牧家

朝目が覚めると、時計は7時半をさしていた そろそろ起きないと怒られそう。 牧蓮(まきれん)16歳。今日は高校初日 コンコンッとドアを強めにノックして私が返事をする前に入ってきたのは 1つ年上の姉、牧旭(まきあさひ) スカートがこの前の3月期より短くなっている。始業式というのにブレザーの中にはパーカーを着ているし、髪は茶色い。 「すわんな」 鏡の前に座ると、ヘアスプレーがシュッシュ頭に降りかかる そして手際よくヘアアレンジ。 「いいんじゃね?私にしても上出来っしょ」 「ありがとう。今日もプロより上手い」 「当たり前よ、何年髪結ってきたと思って?」 旭は私の髪でよく練習する 練習っていうのは、旭の夢 高校出たら、ヘアメイクアーティストの専門学校に行く予定だと聞いている これだけで来たら、毎日頼みたいぐらいだ。
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